自転車通勤にはメリットとデメリットがあります。
しかし、自転車通勤のデメリットは対策をすることにより改善することができため、総合的に判断するとメリットの方が多くなります。
満員電車での通勤はどうしてもストレスが溜まってしまいますので、ストレスから解放される自転車通勤ができるようにこの記事でメリットとデメリットを解説していきます。
\この記事はこんな人に読まれています/
- 自転車通勤を始めようか悩んでいる人
- 自転車通勤の目標を見つけたい人
- 電車通勤にストレスを感じている人
自転車通勤のメリットとデメリットを大公開
まず最初にお伝えしますと、自転車通勤は基本的におすすめできます。
しかし、自転車通勤に目的を持てない人や、自転車事故のリスクが先に立ってしまう方は自転車通勤のメリットを感じることができないのも事実です。
まずは以下のメリットとデメリット比較したリストをご覧ください。
自転車通勤のメリット(目的) | 自転車通勤のデメリット(リスク軽減) |
・清々しい通勤でストレスの発散ができる ・ダイエット目的なら最適 ・日々のトレーニングで健康を維持 ・場所によっては電車通勤より早く会社に着ける ・混雑時の電車通勤ストレスから解放される ・自転車を目的とした仲間ができる ・交通機関のトラブルとは無縁 ・災害時でも帰宅できる | ・雨の日は防雨対策が必須 ・嵐の日は自転車通勤できない ・事故を起こすリスクがある ・夏場の汗の対策や冬場の寒さの対策が必要 ・パンクなどのトラブルで遅刻の可能性がある
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自転車通勤のメリット・デメリットは上記のリストについて詳しく解説していきます。
自転車通勤のメリット
自転車通勤のメリットの中でも、特にメリットを感じることができる項目をピックアップし、データに基づいて検証します。
公共交通機関のトラブルと無縁
交通機関のトラブルは車の渋滞と電車の遅延です。
自転車通勤には最適な距離がり、それは自宅から会社までの通勤距離が10~20㎞なのです。
実はこの距離こそ、車や電車での通勤時に交通機関のトラブルに見舞われやすい距離ともいえます。
特に、都会では車通勤の場合朝の渋滞時間が読めないので予め渋滞を考慮して早起きし、出発を早めている方も多いでしょう。
電車通勤の場合は、ギュウギュウ詰めの満員電車に乗車中「停止信号です、しばらくおまちください」という車内アナウンスでイラっとされた方も多いでしょう。
自転車通勤ではこのようなストレスと無縁です。
例えば、NAVITIMEのサービスで自転車(時速13㎞想定)の所要時間を検索できます。
このデータを参考に車と電車と自転車の想定到着時間を表にしました。
移動の条件は自宅から会社まで、ドアtoドアで約13㎞の場合です。
移動手段 | 想定時間(通常時間) | 朝の条件 |
車 | 約48分 | 朝の渋滞時はプラス30分ぐらい |
電車 | 約57分 | 徒歩時間が長く、朝は満員電車 |
自転車 | 約66分 | 渋滞でも時間は変わらない |
各交通手段の所要時間を比較してもほとんど変わりません。自転車通勤は信号をスムーズに超えることができればもう少し早く到着できますし、平均走行速度を上げれば更に早く到着することも可能です。
満員電車のストレスから解放される
満員電車のストレスについて調査したデヴィット・ルイスというアメリカの心理学者がいます。
彼の調査は、125人の通勤者の心拍数および血圧と、パイロットや警官の心拍数および血圧を比較しました。
「機動隊員や戦闘機のパイロットは、目前の出来事によって引き起こされるストレスに対して何らかの対応がとれますが、電車を使って通勤するサラリーマンは何の対策も打てないので、機動隊たちよりも、会社に通勤する人の方が強いストレスを感じる。」とデヴィット・ルイス氏は述べています。
この調査はアメリカの話なので、日本人はもっとストレスを感じているはずです。
電車通勤のストレスこそ、自転車通勤で開放しましょう。
満員電車のストレスは想像よりもはるかに精神的ダメージを受けています。
満員電車のストレスレベルは以下の記事で詳しく説明しています。
通勤の満員電車のストレスは現代社会において無視できない問題です。 どうすれば満員電車のストレスから解放されるのでしょうか。 この記事では満員電車のストレスを無くし、少しでも通勤を楽にする方法について解説していきます。 &n[…]
毎日有酸素運動できるのでダイエットに最適
自転車は有酸素運動です。
有酸素時に脂肪が脂肪酸とグリセリンに分解され、エネルギーに変わるのですが、その時に必要なのが酸素です。
有酸素運動は、取り込まれた酸素が血液中を巡り、毛細血管にまで届いて脂肪を燃焼させるというシステムなんです。
そして、脂肪燃焼が始まるまでに15〜20分かかると言われています。
通勤距離でいうと5㎞以上の方なら自転車をダイエット目的として始めることができます。
特にダイエット目的では有酸素運動の見える化、ということでハートレートモニターの付けて通勤することをおすすめします。
このハートレートモニターはリアルタイムの心拍数を図る器械です。
心拍数と脂肪燃焼は連動していて、効率よく脂肪を燃焼するには最大心拍数の60%~80%がにすることがベストです。
体力に不安がある方は60%、普通の体力だと思われる方は70%、体力に自信がある方は80%の運動強度で計測し、通勤時間中で常にそのの数値を維持して走ります。
例えば最大心拍数が220で年齢は35歳、普通の体力の方の場合は
計算すると(220-35)×70%=130となります。
心拍数はサイクルコンピュータやなどに連携して表示でき常に確認できます。
この男性の場合は、この心拍数130を維持したまま走行するとダイエット効果として効率が高く、トレーニングの意識も高まり自転車通勤のモチベーションを常に高く保つことができるのです。
適度な負荷によるトレーニング効果
自転車でのトレーニング効果として有酸素運動はもちろんですが、それに伴うメリットも絶大です。
期待できる効果は下記の通りです。
- ・心肺機能の改善
- ・血管の柔軟性の改善
- ・足の筋力強化
- ・基礎代謝量の向上
- ・体脂肪の燃焼
- ・痛みに強い体づくり
- ・ストレスの解消
他にも様々な効果がありますが、自転車通勤は健康増進を目的とした継続できるスポーツとしてとらえることができます。
災害時に自力で帰宅できる
自転車通勤人口が爆発的に増える要因になったのは、2011年3月11日に起こった東日本大震災からといわれています。
この時に、首都圏では完全に交通が麻痺し、帰宅できなかった方が多く出ました。
この時期、自転車通勤はあまり一般的ではなかったのですが、当時大渋滞を引き起こしている主要幹線道路を颯爽と走行している自転車通勤用のクロスバイクに注目が集まったそうです。
東京だけでなく、日本列島全てにおいて地震などの災害はあり得ます。
そういう有事には必ず車や電車が機能しなくなりますので、自転車通勤のメリットが発揮されますね。
自転車通勤のデメリット
デメリットはすなわち想定できるトラブルです。
想定できるトラブルに対して十分な対策をとることも自転車通勤のノウハウですので、デメリットを理解し対策をとりましょう。
雨対策を万全にする必要がある
雨の日の通勤は自転車通勤におけるデメリットの筆頭です。
雨が降るからといっていざ電車に乗っても、雨の日の電車通勤もムシムシして最悪です。
自転車通勤の快適さを経験してしまうと、雨の日の満員電車より雨の日の自転車通勤を選択す方が楽だという方もいます。
そういう方は、雨対策として以下のことを気を付けてください。
- タイヤが滑らないようにすること
- ブレーキをいきなりかけないこと
- 視界が悪いまま走らないこと
雨の日でも対応できるタイヤを準備し、雨天時の走り方を理解した上で注意して走行しましょう。
また、以下の場合は絶対に自転車通勤を避けてください。
- 台風や嵐の時
- タイヤの幅が細く小雨でもスリップしやすい自転車の場合
- 会社に遅刻しそうになり焦っている時
自転車通勤をやめる判断も大切です。
雨の日でも少しでも快適に自転車通勤をするにはどうすればよいでしょうか。
雨の日の自転車通勤で気をつけるポイントとその対策について以下の記事で詳しく説明しています。
雨の日は自転車通勤をやめて電車で通勤しようと思う方が多いです。 土砂降りや台風の日は安全面を考慮して電車通勤の方が望ましいですが、少しの雨なら自転車通勤は可能です。 今回は、雨の日でも自転車通勤したいという方に雨の日の対策方法を[…]
夏の汗対策に気を使わなくてはいけない
特に通勤時間が長い人は、通勤前にハードな運動をしてそのまま出社することと同じ状態になります。
夏なら汗を拭くタオルや着替え、デオドラントなどの臭いケアの準備が必要になるでしょう。
また、着替えをバックパックに入れている方は背中が群れて汗だくになりますので、自転車に装着できるバッグを用意すると快適な自転車通勤ができます。
また、夏の自転車通勤で最も厄介なのが会社で着替える場所がない場合です。
会社のトイレなどで簡単に済ませる方も多いですが、24時間のスポーツジム、レンタルルームなどを近くに借りることができると何かと便利です。
夏の汗問題が自転車通勤で解決できれば思う存分汗を書いて楽しむことができますね。
夏の汗対策はどのようにすればよいのでしょうか。
夏の汗対策をするためのオススメアイテムについて以下の記事で詳しく説明しています。
皆さんは、電車通勤と自転車通勤でどちらが早く会社につくと思いますか? 実は、ほとんど変わらないのです。 所要時間が変わらないのであれば、満員電車に揺られて通勤するより健康的に運動をしながら通勤をしたほうがいいと思いますよね。 […]
交通事故のリスクが高まる
交通事故は万全をきしたつもりでも起きてしまう場合があります。
最悪のデメリットです。相手から受けてしまう事故と自分から仕掛けてしまう事故の2つがあるということを理解しましょう。
- 並走している車の動きをあらかじめ予想して危険を回避する
- 交差点では無理をしないし、細心の注意をはらう。
- 他の自転車や人の飛び出しを想定して走る
まずはこの3つを心がけましょう。
車の運転経験が豊富な方は事故回避の経験値が高いので避けることができるかもしれませんが、自転車は車の走るコースと歩道の間で視界が違います。
過信せず注意深く走ってください。
車道走行の初心者で車の運転経験がない方は、最低でも交通標識を覚え交通ルールに従って走るようにしてください。
そうすることで事故を回避する確率がグッとあがることでしょう。
お酒を飲んで帰ることができない
自転車は軽車両にあたります。
簡単にいうと自動車と一緒で道路交通法が適応されます。
自転車の飲酒運転は2種類に分けられます。
ということで飲酒運転は禁止されています。
では、罰則はというと、「酒気帯び運転」であれば厳重注意のみとなりますが、「酒酔い運転」で検挙されれば自動車と区別なく同等な罰則が適用されます。
酒気帯びでは捕まらないからといって飲酒運転は絶対にしないようにしてください。
自転車でも人にぶつかったらケガだけでなく、死なせてしまうケースもあるのです。
イヤホンで音楽を聞きながら走ることができない
イヤホンやヘッドホンをして自転車を走行させることは、道路交通法では禁止されていません。
しかし、都道府県別に交通規則を作って取り締まる場合があります。
取り締まらずともイヤホンなどで音楽を聴きながら走れば耳から受け取る交通情報を遮断することになり、かなり危険な行為となります。
人は目で危険を察知するより、耳で危険を察知するほうが優れています。
目の場合は見える範囲でしか判断できませんが、耳の場合は360°全方向から違和感を聞き分け危険を察知するのです。
自転車は目の見える範囲、前方の視認だけでで全ての危険を判断できませんので、イヤホンをして自転車通勤することは絶対にやめてください。
まとめ
自転車先進国のヨーロッパでは、朝の通勤時と夕方の帰宅時に駅周辺の半径5km以内を車両侵入禁止にしている都市があります。
その結果どうなったかというと、自転車通勤が活発化し人々が健康になって街の医療費が大幅に軽減され、さらに駅周辺にあるシャッター通りだった商店街に人が戻り活気にあふれ、街の生活が豊かになったという報告もあります。
こんな凄い自転車のメリットってあるのでしょうか?
日本でもそんな街ができたらいいなと思います。
今なら批判が殺到するとは思いますが、いずれ自転車通勤が当たり前の文化になってしまえば誰も文句をいいません。
現代人の最高の運動と環境保護になる自転車通勤を、まずは週1回から試してみてはいかがでしょうか。
自転車通勤初心者の方は5万円以下のクロスバイクをおすすめします。
安くても評価が高いクロスバイクを探したいなら以下の記事で詳しく説明しています。
格安のクロスバイクを買う場合は実店舗かネットで買う場合がほとんどでしょう。 特にネットで格安のクロスバイクを買う場合は注意が必要です。 サイズが合わなかったり、初期不良品だったり、買ってから後悔する人も少なくありません。 […]