リーダーの育成方法とは|良いリーダーになるためのスキルと研修方法

リーダーシップを発揮している良いリーダーが先頭に立つチームはメンバーの意識も高く、円滑に業務を進めることができ、高い成果をあげることができます。

リーダーは目標達成の成果を左右する存在なので、自分がリーダーに向いているのか、どのような社員をリーダーに抜擢すれば良いのかなどの悩みが尽きないものです。

この記事では、リーダーの役割やリーダーに必要なスキルについて詳しく説明をしています。

 

\この記事はこんな人に読まれています/

  • チームを引っ張っていくリーダーを目指している人
  • リーダーシップを身に付けたい人
  • リーダーに抜擢されどうしたら良いか悩んでいる人
  • 社内のスタッフをリーダーに育てたいと考えている人

 

ーこの記事の監修者ー

福永寿徳福永寿徳(ふくなが ひさのり)
フラップスプラン株式会社 代表取締役
コミュニケーションプランナー
コーポレートサイト→https://flapsplan.co.jp/
運営メディア→https://oneness-gcl.com/

(株)LPNでコーチング・マネジメントを学び、独自戦略で健康器具ストレッチポール®を日本中に広める。その後独立起業し、コミュニケーション専門の参謀として全国の歯科医院から某有名ベンチャーまでマネジメントチームの構築に携わる。経営者の思考を整理し自立した「売上をあげる」チームを共に創るスタイルに定評があり「上場を目指す経営者」からの相談が絶えない。

 

良いリーダーとは

リーダーとは、ある目的を達成するために集まった(集められた)集団の中で周囲を導きながらメンバーに行動させる人のことを指します。

簡単にいうと、組織やチームの先頭に立つ人ということです。

 

リーダーとマネージャーの違い

ビジネスにおける役職で「リーダー」と「マネージャー」を良く耳にしますが、それぞれの役割は知らない人も多いようです。

呼び名が違うだけというのは間違いで、役割に違いがあります。

 

行き先を決定しチームを同じ方向性に導く役割

 

チームの成果を最大化する役割

 

リーダーは先頭で道を切り開きながら誘導していき、マネージャーは後ろから全体を見てサポートや軌道修正をしていくというイメージですが、最近ではリーダーがマネージャーの“管理業務”も両立することがあります。

 

リーダーにも色々なタイプがある

リーダーと呼ばれている人達を見てみると、色々なタイプの人が存在します。

よくいる3つのタイプのリーダーを紹介します。

 

1、リーダーについて来い!タイプ

よく見かける、よく聞くタイプのリーダーですね。

「俺について来い」という一世代前の古き良き日本を代表するようなリーダーです。

リーダーの指示は絶対で、基本的には全ての事をリーダー自身で決定するという特徴があるので、統率力が溢れる姿に憧れるメンバーがいる反面、「ついていけない・・・」と思う人も出てきます。

 

2、何でも自分でやっちゃうタイプ

「自分でやった方がミスもないし早い」と思って、何でも自分で進めてしまうリーダーです。

部下であるメンバーとしては役割を与えてもらえないことで、信頼されていないのかと不安になりますし、リーダーへの信頼も下がります。

結果的にチームとして目的を達成できたとしても、メンバーを束ねるリーダーとして優秀なのかという疑問が残ります。

 

3、メンバーの自由にさせるタイプ

メンバーに目的や方向性をしっかりと伝えたうえで、それぞれの業務に対しては細かい具体的な指示は出さずに「思ったようにやってみて」というリーダーです。

メンバーに任せっきりというわけではなく、リーダーなのでメンバーの行った業務における責任は取るので、部下からの信頼が厚いことが多いです。

一方で、あまりにも指示が少なく自由にさせていると、中には「自分に興味がないのでは?」「リーダーからの信頼がないのか?」と不安に感じるメンバーが出てきてしまうこともあります。

 

部下がついていきたいリーダーとは

前の項で説明したように、リーダーにも色々なタイプがありますが、チームのメンバー(部下)がついていきたいと思うリーダーはどんなタイプでしょうか。

 

2015年にエン・ジャパン株式会社が運営する『エン転職コンサルタント』上で行ったアンケートによると、リーダー像として求められているのは「サーバントリーダー」であるという結果が出ました。

 

サーバントは「使用人」「召使い」という意味があり、サーバントリーダーとは「奉仕型リーダー」「支援型リーダー」と訳され、部下やチームメンバーを支援しながら目的達成を目指すリーダーのことです。

 

奉仕するといってもメンバーの言いなりにるというわけではなく、目的達成のためにメンバーの業務をサポート・管理していくという意味なので、先に紹介した3つ目のタイプ「メンバーの自由にさせるタイプ」が近いです。

 

「俺について来い!」タイプを牽引型リーダーとして、サーバントリーダーと牽引型リーダーどちらと働きたいかというアンケート結果は全体の77%以上の人がサーバントリーダーと働きたいと回答しました。

 

引用:エン転職/サーバントリーダーアンケート調査結果

 

同じアンケート内で挙げられていた、サーバントリーダーの良い点の上位を抜粋してご紹介します。

 

  1. メンバーが活躍しやすい環境が作れること・・・57%
  2. 他者を理解し、その可能性を引き出す能力がある・・・38%
  3. 一人ひとりの個性や価値観、要望を尊重する・・・33%

 

メンバーが能力を発揮できる環境を整え、やる気や主体性を引き出してチーム全体で目的を達成するということがサーバントリーダーに求められていることが分かります。

 

リーダーシップとは

リーダーシップ(leadership)という英単語には「指導力」「統率力」といった意味があり、ビジネスにおいては後輩や部下が増えたり、中堅社員になってプロジェクトを任されるようになるとリーダーシップを求められる機会が増えます。

 

明確なビジョンと目標を示し、メンバーの最大限のパフォーマンスをさせることによって目標達成を実現する能力

 

ドラッカーの定義

現代経営学の父という異名を持つピーター・ドラッカー氏は、著書の中でリーダーやリーダーシップについて下記のように述べています。

 

リーダーに関する唯一の定義は、つき従う者がいるということである
引用:P.F.ドラッカー『未来企業 — 生き残る組織の条件』(ダイヤモンド社)

 

つき従うものとは強制的に従わせるという意味ではなく、「リーダーを信頼し、自らの意志で付き従う」という意味であり、チームのメンバーに信頼され、慕われている者がリーダーの名にふさわしいと説いています。

 

リーダーたることの第一の要件は、リーダーシップを仕事と見ることである

引用:P.F.ドラッカー『プロフェッショナルの条件 — いかに成果をあげ、成長するか』(ダイヤモンド社)

 

リーダーシップは生まれ持った才能や性格ではなく、「仕事」であるということです。

よって、努力することでリーダーシップは身に付けることができます。

 

なぜリーダーシップが求められるのか

現在では多くの企業がリーダーシップのある人材を求める傾向にあり、リーダーシップは組織の管理職やチームのリーダーだけが身に付ける能力ではなく、メンバー全員がリーダーシップをとれる組織が高い成果を生み出せると考えられています。

 

デジタル化によるビジネスのスピードアップに伴い、消費者のニーズも短時間で変化している現在は、メンバー全員が消費者や世の中の動向に素早く対応できるリーダーシップのある行動を起こすことが重要です。

自ら課題や問題に気付き、解決策を考え、他のメンバーに影響を与えながら実行していくという行動力が求められます。

 

リーダーシップを高める方法

リーダーシップは生まれ持った素質や才能ではなく、努力で身に付けることができるとお伝えしました。

リーダーシップを身に付ける方法は様々な方法がありますが、代表的なものを紹介します。

 

  • メンバーを信頼する
  • 意思決定を日常的に意識する
  • 価値観を明確にする

 

メンバーを信頼する

自分が取り組んだ方が正確で早いと思うことでも、メンバーを信頼し業務を分担することが大切です。

メンバーのモチベーションも上がり、メンバーからの信頼を得ることもでき、結果的にリーダーシップを身に付けることができます。

 

意思決定を日常的に意識する

目標を達成するためには意思決定・決断をする場面が度々あります。

適切な判断を適切なタイミングで下すには、日常的にも意思決定を意識するとリーダシップを高めることができます。

些細な業務でもプライベートな行動でも、どのようなやり方があるのか、どの方法がベストなのかを考えるクセをつけておくと良いでしょう。

 

価値観を明確にする

リーダーシップに欠かせない指針を定めるという能力を高めるためにも、自身の様々な価値観について明確にすることが大切です。

自信の経験を通じての気づきや学びを明文化し、仕事観や家族観などを周囲にシェアができることは多くの人々の成長に貢献することができます。

チームの指針を定めるためにも、常に自分自身の指針を磨いていきましょう

 

リーダーに求められるスキル

良いリーダーになる人にはどのようなスキルが求められるのでしょうか。

大前提として良いリーダーはチームメンバーの模範になるような行動を心がけることが大切です。

リーダーがしっかりしている組織やチームは、メンバーもしっかりしていることが多いです。

仕事に対する向き合い方や、考え方、行動1つ1つがお手本になるような働き方が求められます。

 

行動力がある

メンバーの先頭に立ち先導していく行動力はリーダーに欠かせないスキルです。

目的を達成するために率先して行動する姿に倣い、メンバーも積極的に行動します。

 

決断力がある

リーダーとしてプロジェクトを進めていく中で決断力を求められるシーンが幾度となくあります。

優柔不断にいつまでも悩み迷っているリーダーを頼もしいと感じるメンバーはいるでしょうか。

目標を達成するために複数の方法やアイデアの中から、「これでいこう!」と選ぶ決断力はリーダーにとって必要不可欠なスキルです。

 

誠実である

メンバーに対しても、クライアントに対しても不誠実なリーダーは、他のスキルが備わっていたとしても不向きです。

嘘をつかない、約束や時間を守るという基本的なことも含め、相手を思いやる気持ちや尊敬する気持ちを持つことはリーダーなら持ち合わせておくべきでしょう。

 

コミュニケーション能力が高い

チームはリーダーの指示のもとで動いていきます。

リーダーはメンバーを行動させる立場にあるので、コミュニケーションがきちんと取れていないと、指示したことが伝わっていない、メンバーが迷っている時に気付かないなどの行き違いが発生し、目標を達成することができなくなります。

自分の思いを的確に伝え、相手の言動を正確に読む取るスキルがリーダーには必要です。

 

精神的な安定がある

リーダーが気持ちに浮き沈みがあるような人だったらメンバーは不安になります。

常に冷静でリーダー自身の気持ちに左右されない強い精神力や、プロジェクトの進め方などで反対意見や批判が出た際にも冷静に受け止める大きな器がリーダーには求められます。

 

信頼がある

「行動力」「決断力」「誠実さ」「コミュニケーション能力」「安定した精神」を持つリーダーはメンバーから信頼されています。

リーダーシップを発揮し、メンバーを先導するには信頼されていることは非常に重要です。

信頼は短期間で得られるものではありません。

日常的に誠実にメンバーと接し、行動力や決断力を発揮することで、自然と信頼を得ることができるでしょう。

 

リーダー育成のために必要な研修

世の中にはありとあらゆるリーダー育成の研修があります。書籍も一生かけても読み切れない数が出版されています。

結論としては「自分がいいなと思ったもの」で構いません。ただし、その一つの研修を学びきると決めることが重要です。

成長しない人の特徴に「自分が変化せずに済む都合のいい研修を探しさまよい続ける」というものがあります。

いわゆる研修中毒者です。研修は靴磨きのブラシでしかありません。

研修がすべての人生にならないように気を付けてください。学ぶ人はその辺の石ころからでも学びます。

 

まとめ

いかがでしたか。

リーダーの役割や、良いリーダーになるためのあり方やスキルを紹介しました。

良いリーダーになるためには、主体的に考え行動することが大切です。

良いリーダーが育てば、それに続く良いメンバーが生まれ、やがてリーダーになっていくという流れもできるので、良いリーダーは組織の財産になります。

おすすめ記事

\FOLLOW US/